最終的な目標
地震、津波、台風、竜巻などの自然災害、そして戦争やテロ、対立や迫害など人間が巻き起こす人災のいずれにおいても、悲しみは更なる悲しみを産み、暴力は 更なる暴力に繋がっていきます。こうした負のサイクルとその世代間の連鎖を断ち切り、憎しみ、悲しみ、苦しみに変わり『希望』をもって生きることのできる ような世界が実現することが、JEMDRA-HAPの夢であり、目標です。
現在世界に広がるEMDR療法を通じての人道支援プログラムの先駆となったEMDR-HAP:EMDR人道支援プログラムは、1995年4月19日にアメ リカで起こったオクラホマシティ連邦政府ビル爆破事件をきっかけに創設されました。その後バルカン半島における戦闘、北アイルランドにおける宗教戦争、ル ワンダ、ケニアにおける紛争、トルコ地震、ノースダコタ洪水、東南アジアにおける大地震と津波等に人道支援プログラムを通じてEMDR療法を行える精神・ 心理療法の専門家を派遣してきました。被害を受けた地域の方々の苦しみの軽減に貢献し、悲しみ-苦しみ-そして憎しみといった負の連鎖を断ち切る努力を続 けています。EMDRIA-HAPの活動とその意義は世界各地へと波及し、ヨーロッパ、南アメリカのEMDR療法に関わる専門家たちがそれぞれの国で HAPを立ち上げ、その活動が広がって来ました。日本EMDR学会人道支援プログラムが今後日本そしてアジア地域で、どういった活動を行うか、その真価が 問われています。